コラム:電気自動車で温暖化問題は解決?

自動車をすべて電気自動車にすれば、温暖化問題は解決できるのでしょうか?

電気自動車を動かすには電気というエネルギーが必要(当然ですね)。電気がガソリンに代わるわけですから、その電気をどうやって大量に作ることができるかが問題です。

電気の作り方は大きく分けて3とおりありますが、どれを増やせばよいのかが難しいところ。

その1は、石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料発電。もちろん、CO₂を発生します。日本の発電量のうち70.2%は、この方法で作られています(2022年度・(NPO)環境エネルギー政策研究所推計・以下同じ)。

その2は、原子力発電。CO₂は発生しませんが、災害リスクや放射性廃棄物の問題があります。日本の発電量の5.3%を占めます。

その3は、自然エネルギーによる発電。CO₂は発生しませんが、太陽光パネルや風力発電のプロペラを設置する場所選びが難しい、太陽や風などに頼るので不安定、などの課題があります。日本の発電量の24.5%を占めます。

また、実際に多くの電気自動車を走らせることになると、①充電後の走行距離が短いため多くの充電ステーションが必要、②ガソリン注入に比べて、充電に時間がかかる、などの課題もあります。バッテリー性能や充電効率をさらに向上させることがカギを握るでしょう。