中鎖塩素化パラフィン(MCCP)についての最新情報

中鎖塩素化パラフィンについて経産省からのニュースリリースをお送りします。令和7年5月13日の経済産業省ニュースリリース「ストックホルム条約第12回締約国会議(COP12)の結果の概要」が発行され、結論的には中鎖塩素化パラフィン(MCCP)について金属加工油に使用する場合、2036年まで適用除外になりました。2025年より規制対象になるだろうといわれていましたが、かなり先延ばしされトーンダウンした形となりました。しかし塩素化パラフィンは環境への影響や廃油処理時の困難から切削油の塩素フリー化が叫ばれ、また塩素フリー塩素系極圧剤の代替としての新たな極圧剤の開発や複数の極圧剤のコンビネーションにより塩素フリー切削油が開発されある程度切削油の塩素フリー化が進んでいます。そのため以前よりかなり使用量は減少していています。そのため日本国内での中鎖塩素化パラフィン(MCCP)の大手供給先である味の素ファインテクノが今後も供給するかは未定です。

ストックホルム条約第12回締約国会議(COP12)の結果の概要.pdf

 

以下、経産省からのニュースリリースからの抜粋

中鎖塩素化パラフィンの「金属加工油剤」については、回収システムを備えた専門的又は産業的環境で使用される場合に2036 年まで適用除外が認められ、「修理部品及び交換部品に使用されるポリマー及びゴム」については、対象物品の耐用年の終了か2041年のいずれか早い方まで適用除外が認められ、「特定の効果を得るための弾薬用火工品防御装置」及び「極度の温度から保護するための宇宙防衛機器及びその包装用の膨張性コーティング剤及び塗料」については 2041 年まで適用除外が認められ、「宇宙防衛機器の修理及び交換部品に使用するためのコーティング剤及び塗料」については、2041 年までの COP においてその必要性が評価された上で当該機器の修理及び保守のために当該機器の耐用年数の終了まで引き続き利用可能となります。